「教育的」と書いてあれば安心ではない
アプリストアやプラットフォームには「知育」「教育」と銘打ったコンテンツがあふれています。しかし、アメリカの複数の研究が指摘しているのは、「教育的」と表示されていても、実際の教育効果は大きく異なるという事実です。
アメリカ小児科学会の分析では、子ども向けと表示されたアプリや動画の大部分は、教育的品質が低いことが示されています。「楽しい動画」と「育ちにいい動画」は必ずしも同じではありません。
研究が示す「良い動画」の3つの特徴
① 現実に近い、わかりやすいストーリーがある
ニュージーランドの2025年の研究によると、話す動物・空を飛ぶキャラクター・魔法の変身など、現実ではありえない描写を含む動画を見た子どもは、直後の集中力・問題解決タスクの成績が有意に低下することがわかりました。子どもの脳は「現実にない情報の処理」に認知リソースを使いすぎてしまうためです。
出典:Hinten, Scarf & Imuta (2025), Developmental Science
現実に近いストーリーや、実際に起こりうる場面を描いた動画のほうが、子どもの学習と集中力に良い影響を与えます。
② 大人と一緒に見ることで、効果が高まる
研究によると、子どもが動画を見るとき、保護者が隣で関わることで発達への良い影響が高まることがわかっています。「さっきの動物、なんて鳴いてたっけ?」「次はどうなると思う?」といった会話が、動画の内容を学びに変えるきっかけになります。見せっぱなしにしないことが、コンテンツ選び以上に大切な場合もあります。
③ 子どもが実際の生活に応用できる内容がある
動物の名前・数字・感情の言葉・友達との関わり方など、日常生活で使える知識や体験につながるコンテンツは、子どもの発達に役立ちます。アメリカの研究では、教育的な番組を見た子どもは見ていない子どもと比べて、語彙・問題解決能力・社会性のスコアが高いことが示されています。
出典:Mares & Pan (2013), Journal of Applied Developmental Psychology — 15カ国のメタ分析(Sesame Street)
「悪い動画」に共通する特徴
- 大きな効果音、点滅、急な場面転換が多い
- 次の動画へ自動で進む設計になっている
- 感情的な刺激(驚き・恐怖・笑い)だけが目的のコンテンツ
- 子どもが視聴後に落ち着かなくなる、ぐずる
- 年齢層が不明確で、実際には年上向けの内容が混じっている
アメリカの2024年の研究によると、子どもに人気の検索ワードで動画プラットフォームを調査すると、推薦された動画の40%以上に暴力・危険なコンテンツが含まれていることがわかりました。プラットフォームのアルゴリズムは子どもの発達を考慮しないため、自然に選ばせると問題のある動画に流れてしまうことがあります。
出典:Pediatrics (2024)
保護者ができること
毎回1本1本チェックするのは現実的ではありません。実際のところ、最も効果的なのは「信頼できる選定基準のあるサービスを使うこと」です。
Sodachi Kidsでは、文部科学省の幼稚園教育要領(5領域)と厚生労働省の保育所保育指針に基づいて、発達科学の観点から動画を1本ずつ選んでいます。保護者が個別にチェックしなくても、育ちにいい動画だけが届く設計になっています。